明治8年、9年、10年に発行された、貿易用の銀貨です。
明治4年から発行された一円銀貨がありましたが、重さで若干メキシコ銀貨に及びませんでした。
国際標準の貨幣にすべく明治政府は、メキシコ銀貨と同質量の貿易銀を発行しましたが、普及せず短期間で発行停止となりました。
不本意な打ち切りとなった貿易銀ですが、現在は数が少なく希少価値があり、コレクター達の高い人気を得ています。
荘印とは中国の両替商が、貿易銀などの銀の真偽や質を確認したことを証明する為に、独自の刻印を打ちました。
両替商によって異なった漢字などの刻印を使用しており、打刻が多い貿易銀のほうが信用されました。
荘印の中でも『丸銀』は特別な刻印で、日本政府による物です。
日本政府は明治30年に銀貨の国内での通用禁止を決定し、すでに流通していた海外での外用のみでの使用の証として丸銀の刻印を打ちました。
しかし市場の混乱を招いたことからすぐに打ち切りとなり、丸銀の打刻を行ったのは半年と短い期間になりました。
こちらは他の刻印とは異なり、コレクターに人気のある丸銀です。
丸銀の刻印は通常左側に打たれるので、右側に打たれた物は更に付加価値があります。
貿易銀は明治8年9年10年の年号で発行されました。
その中でも発行数の少ない明治10年の貿易銀が収集家に人気で、他の年より価格が上がります。
貿易銀は偽物も多く出回っているので、真偽で価格が大きく変わります。
古銭の価値としては、当時は荘印が多いほど貨幣としての信用に繋がりましたが、現在は荘印がないほうが評価されます。
古銭の状態が新品に近ければ近いほど買取査定は上がります。
丸銀の荘印は額面の右側に打たれているほうが希少価値があります。
鑑定書が付いているとプラス査定ですが、偽物の鑑定書も出回っていることもあるので、真偽の判定はいわの美術にお任せ下さい。
古銭は汚れや劣化、素材によってはサビも出ますので、なるべく湿気や酸素に触れない保管方法がお勧めです。
汚れなどがあっても磨くと表面が削れてしまうことがあります。
汚れやサビを好むコレクターもいるので、そのまま査定にお出し下さい。
コレクションの整理や遺品整理、または骨董市でご購入の古銭が高額であった例もございます。
お手持ちの貿易銀や古銭のご売却をお考えの場合は、いわの美術までご連絡下さいませ。
今回お買取りの貿易銀は、荘印打が見られますのでその点はマイナスです。丸銀は一般的な左側です。
何よりも本物であること、状態が良いことから写真の貿易銀は高額でのお買取りとなりました。
貿易銀の他に特に高価買取が見込める古銭は、神功開宝、隆平永宝、和同開珎、寛平大宝、饒益神宝、長年大宝などで、大判小判では享保小判、元禄大判金、万延大判金、安政小判などです。
詳細は買取項目をご参照下さい。
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