渡辺省亭は明治〜大正時代にかけて活躍した日本画家で、日本で初めて渡欧した人物と言われ、その際印象派を学んでいる事から西洋画のような表現を取り入れた花鳥画を得意としています。
また、肉筆主体の日本画家として活躍する一方で、木版画、口絵、挿絵にもその才能を見せ、当時の庶民には木版画、口絵、挿絵での認識が強かったようです。
そんな渡辺省亭ですが、一昔前は専門家でも「しょうてい」と読まれていましたが、渡辺省亭の末裔にあたる人々は「せいてい」と読んでおり、渡欧中の渡辺省亭に触れたフランスの文献でも「Sei-Tei」と紹介されていることから、「せいてい」が正しいとされています。
代々秋田藩の廻船問屋をつとめる吉川家に生まれた渡辺省亭ですが、21歳の時に父の歌友であった渡辺光枝の養嗣子となった事で渡辺姓を名乗るようになりました。
また、13歳の時に牛込の質屋に奉公に出ましたが、絵ばかりを描いており、その絵がとても上手であったため店の主人が親元を説得し、16歳の時に上古から南北朝時代までの皇族、忠臣、烈婦など585人を時代を追って肖像化し、漢文で略伝を付けた『前賢故実』の作者である菊池容斎の門人となりました。
そこでは松本楓湖、梶田半古、鈴木華邨、三島蕉窓がおり、互いに切磋琢磨して技術を磨いていきました。
特に写生力は菊池容斎の容赦ない指導のもとで養われ、渡辺省亭の作品には今にも動き出しそうな躍動感あふれるものが多く、現在でも高く評価されています。
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渡辺省亭の作品は掛軸になっているものが多く、作品の多くは花鳥画となっています。
また、作品にはこちらのお写真のような落款があり、ご自宅にある仕舞ったままになっている掛軸にこの落款があれば渡辺省亭の作品として買取る事ができるかもしれません。
しかし、人気の渡辺省亭の作品だからといって全てが高価買取となるわけではありません。
シミ、シワ、汚れ、色焼け(色褪せ)、破れ、虫食いなどは買取額の減額となり、高い評価を持つ作品であっても、買取額が下がってしまいます。
そのため、作品を収納する共箱には桐が使われており、湿気や虫から作品を守る役割を持っています。
この共箱も査定時には買取額に影響してくる場合もございますので、ご一緒に保管しているのであれば、作品だけではなく、共箱もご一緒に査定にお出し下さい。
もちろん、共箱がなくてもいわの美術では買取を行っております。
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