スイスというと高級時計を思い浮かべる日本人が多いかもしれませんが、スイスには人気のミュージアムが大小1000以上もあり、国民1人当たりの美術・博物館の数が多い国として知られています。そんなスイスの博物館・美術館をいくつか紹介します。
ジュラの山中にあるラ・ショー・ド・フォンは、世界に冠たるスイス時計産業のメッカです。この町に設立された時計技術者養成工業学校内に時計博物館はあり、時と時計に関するさまざまな歴史的資料が豊富に展示されています。16世紀から現代に至るまでの世界各地の時計・部品コレクションは圧巻です。
パテック・フィリップ・ミュージアム(仏:Musée Patek Philippe)は、中世の面影の濃い古都ジュネーブに位置します。このパテック・フィリップ・ミュージアムは、長年にわたり忍耐強く収集された膨大なコレクションが、4階建ての建物に整然と展示されており、高級時計愛好家には必見の場所といえるでしょう。
1階には昔の工房を再現した機械・工具コレクション、2階は、創業の1839年から今日に至るまで、時代毎にパテック・フィリップの作品が展示されています。そして、3階には、ヨーロッパ、特にジュネーブ製を中心とした2000以上の時計が展示され、4階には、約7000冊を超える蔵書が収められた部屋があります。ここには古今の専門書、パテック フィリップ創業から今日までの重要な歴史資料などが所蔵されており、研究者が閲覧できるようになっています。
ヨーロッパで19〜20世紀初頭にかけて盛んにつくられた自動楽器をおさめた博物館です。手回しオルガン、自動ピアノ、曲にあわせて人形が躍る大型オルゴールのほか、時計や煙草ケースに組み込まれたオルゴールまで500点ほどのコレクションが展示されています。
精巧・精密な時計づくりで一時代を画してきたスイスらしく、時計の博物館が多く、この博物館もチューリッヒにある有名時計店の地下に設けられた時計博物館です。コレクションは数百におよび、特に17〜19世紀の宝飾時計は、名品・逸品が多くみられます。