今回、お買取させていただいたお品物は銀製のフォークとナイフのセットで、イギリスで非常に腕の良い工房として知られるジョン・エドワーズ・ビンガムで作られました。
イギリスでは紅茶文化が盛んになった頃から銀食器が流行し、ナイフやフォークの柄に白蝶貝や象牙を使用し、刃の部分には見事な彫刻を施したものが多く作られるようになりました。
そして銀食器の品位を守るため、イギリスの銀食器には、銀の品質・生産地・制作年代を示す「ホールマーク」と呼ばれる刻印が押されています。
銀食器はホールマークを読み取る事によっていつの時代にどこで作られたものなのか判断する事ができます。
お写真の赤い丸で囲った部分がホールマークで左端から、ホールマークを刻印する事ができる機関アセイ・オフィスを表すアセイマークと呼ばれるもので、王冠なのでシェフィールドで刻印されたものだと分かります。
次にスタンダードマークと呼ばれる銀の品位を表すもので、横向きのライオンは純度92.5%のスターリングシルバーのみ刻印が許されます。
その隣のアルファベット1文字のマークはデイトレターと呼ばれ、作られた年代を判断する事ができます。かなりの種類がありアルファベットの判別が難しい事もありますが、今回は大文字である事から1844年〜1868年の間に作られたものではないかと思われます。
右端のマークはデューティーマークと呼ばれ、徴税確認刻印とも言われています。ヴィクトリア女王の横顔なので1838〜1890年に使用されていました。
また、JEBというマークは作った人や工房を表しています。
いわの美術では、銀食器などをはじめ美術品、骨董品、茶道具、食器、お酒の買取りを日本全国で行っております。
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