今回、いわの美術がお買取したお品物は藤田吉香のペン画です。
昭和時代に一時代を築いた洋画家として高く評価されている藤田吉香は、優れた描写力と清澄な色彩で対象の圧倒的存在感を引き出す事に成功しており、画面から伝わる迫力は思わず見入ってしまいます。
また対象を画面中央に配置し、背景を単色にする事で時が止まったような空間を生み出しており、多くの人達が魅了されてきました。
今回、いわの美術がお買取した藤田吉香の作品はペン画ですので、先ほどお話したような迫力は感じる事はできませんが、線の集合体で陰影をつけた油彩画とは違った雰囲気を持つ作品で、高い描写力があるからこそ成せると改めて実感するものでした。
作品自体にシミ、汚れ、焼けなどのマイナス要素は見当たらなかったので、1点でも十分評価できる作品でした。
国画会を代表する作家として活躍した藤田吉香ですが、東京芸術大学美術学部芸術学科を卒業し、スペインの王立サン・フェルナンド美術アカデミーでも学んでいます。
滞欧中はプラド美術館に所蔵されているヒエロニムス・ボッシュの「七つの大罪」「快楽の園」などの模写に専念し、西洋絵画の古典技法を研究しました。
そのため、帰国後はその技術をいかして身近な題材をモチーフに克明に描写された人物や静物と平板な色面による背景を組み合わせた独自の画風を確立しました。
こう言葉で説明してもあまりよく分からないという方は、こちらのお写真をご覧下さい。
ご自宅で眠っている絵画にこの写真のような作風のものがございましたらそれは、藤田吉香の作品かもしれません。
藤田吉香の作品のご売却、もしくは藤田吉香の作品かどうか不明な作品のご売却をお考えでしたら、年間に多くの買取実績を誇り、無料で査定・見積を行っているいわの美術まで、お気軽にお電話、メールにてお問合せ下さい。