今回はアメリカの現代画家LeRoy Neiman(リロイ・ニーマン)のシルクスクリーン作品をお買取しました。
リロイ・ニーマン(物故)は、ロスアンゼルスオリンピックなど、5つの五輪大会で公式画家を務めるなど、アメリカでは高い評価を得た画家で、輪郭線なく対象を描き、一瞬の動きを表現する手法が特徴となっています。
スポーツ選手や著名人、ジャズミュージシャンなどの人物や風景を、明るく激しい色彩で描き、洒落た作風が人気で、作品は、ミネアポリス美術館、ボルチモア美術館など世界中の美術館でコレクションされています。 日本では、当時大リーグのヤンキースに所属していた松井秀喜選手の打席姿を描いたアクリル画作品が話題にもなりました。
お買取したリロイ・ニーマンの作品は、「ピアッツァ・デルポポロ」と題されたHCのシルクスクリーンです。
ピアッツァ・デルポポロは、イタリア語でPiazza del Popoloと書き、ローマのポポロ広場を描いた作品です。
ポポロ広場に集う人々が、濃青の背景や教会と対比するように、リロイ・ニーマンの魅力である鮮やかな色彩や力強いタッチで描かれた、現代風の洒落た作品となっています。
今回買取したリロイ・ニーマンのシルクスクリーンは、作品下余白の鉛筆書きのエディッションナンバーにもみられるように、HC限定部数175のうちのひとつです。
番外版画といわれるHCは、フランス語のオル・コメルス(Hors Commerce)の略で、非売品を意味しています。
HCは通常、限定数の3〜10%くらいつくられ販売される版画ですが、価値は同じ作品のシルクスクリーン等の版画と同じといわれています。
いわの美術では、HCなども含め、有名作家のシルクスクリーン作品の買取実績を年間多数有しております。 シルクスクリーンは、有名作家の肉筆作品が高価で手がでないというファンには嬉しい版画作品で、中古市場でも人気の高いお品です。
シルクスクリーンの買取査定では、上記のような余白に書かれたエディッションナンバーと呼ばれる限定数が、査定のポイントのひとつになります。
分母の数が刷られた枚数を示しますので、分母の数字が少ない方が、限定枚数が少ないため、買取額が高くなる傾向にあります。 シルクスクリーンの買取のご依頼の際は、作品全体、作家のサイン、エディッションナンバーや、作品裏面に共シールがありましたらそちらのお写真をもあわせてお撮りいただき、買取査定フォームよりお送りいただけますと、買取査定がスムーズに行えます。メールにお写真を添付する形での買取査定も承っております。