写真のお品物は、先日お買取させていただきました石川吾郎の「女優」というタイトルの原画作品です。
石川吾郎の作品は裸婦像が多くみられますが、今回買取の作品は女優の上半身が描かれています。
描かれた女優の雰囲気を表すのか、どこか冷たさを感じるような青色の背景と、何かを思い悩んでいるような女優の表情が、エアブラシによって細部に渡り表現されています。 強さと暗さを感じさせる女優の目や、つややかな唇、髪の毛一本一本まで緻密に表現された作品です。
今回買取の石川吾郎の原画には、作品余白にサインと、裏面に作家によって製作年月日とタイトル、作家名が記された額装付で買取させていただきました。
残念なことに女優の絹のような真っ白な顔に、少し汚れがみられたため、マイナスの評価となってしまいました。
絵画などの買取の際には作品にシミや汚れ、日焼けなどがあるとマイナス評価となってしまいます。売却・処分をご検討されている作品がございましたら、保管場所などには十分ご注意くださいませ。
石川吾郎は北海道出身、創形美術学校版画研究科卒業の現役の画家・イラストレーターで、銀座などで精力的に個展等を開催しています。
石川吾郎は、雑誌や単行本などの表紙になった挿絵などのエアブラシ作品で人気を集めています。
石川吾郎は、画家というよりはイラストレーターで、挿絵、装画、漫画図説を中心に装丁、デザインなどさまざまな出版美術の研究・啓発・振興・発展を目的とした日本出版美術家連盟(Japan Publication Artist League)に属しています。
石川吾郎は、特選小説、マドンナ文庫、東京スポーツ新聞や漫画誌などに作品が掲載されており、エアブラシを駆使した挿絵が有名です。
このエアブラシは、1980年代に「スーパーリアル・イラストレーション」と呼ばれて一世を風靡した技法でもあります。 エアブラシとコンプレッサーという装置を使って絵の具を霧状にして吹き付けて、作品を仕上げていくそうですが、緻密さと精巧さが求められる技法です。
石川吾郎のエアブラシを駆使した作品は、遠くからみると写真のようで、近くで観るとまるで本物、もしくは本物以上に細かく描写されており、その緻密さには驚きさえ感じます。
いわの美術では、石川吾郎の原画作品の買取を行っています。石川吾郎の版画一点のみではお買取は難しくなっておりますが、上記のような表紙画の挿絵原画など、いわの美術では買取の対象とさせていただいております。石川吾郎の原画などの作品の買取をご依頼の際は、便利なメール査定をご利用くださいませ。いわの美術では、買取査定に関する費用はいただいておりませんので、お気軽にお問合せください。