王義之は楷書、行書、草書、章草、飛白と各書体を、寝食を忘れ精進し、一家をなしました。
王義之は書家としてだけではなく、政治家としても活躍いたしました。 また王義之の書は勢いがよいため「竜が天門をはねるがごとく、虎が闕に臥すが如し」と形容されました。
王義之にはいくつか面白い逸話が残っています。王義之は興に乗ると手近なものに書いてしまうという癖がありました。 ある日、酒屋で酒を形に行ったのですが、お金を請求されると、それを支払わず壁に「金」という文字を書いたのだった。主人がそれを薄く削って売ると、それが莫大な金額になり、そのおかげでその主人が裕福になりました。