こちらのお写真は、以前買取致しました宮川香雲の葛草細水指という京焼の作品です。
宮川香雲家は、真葛焼の宮川香斎より、分家・独立した初代(三代宮川香斎の子)が京都五条坂に龍谷窯を開窯したことにはじまります。
繊細で雅やかな作風で、京焼色絵、乾山風、仁清風など穏やかで楚々とした華やかさを持っています。
お買取した宮川香雲の京焼の細水指には、葛草が前面に描かれています。
葛(くず)は、秋の七草のひとつで、花が開く時期は、8月中旬から9月にかけてですが、お買取した宮川香雲の作品には葛の花は描かれておらず、風情ある葛草が秋の紅葉の移ろいを表現しています。 葛の葉が、紅色から黄金色に移りつつあるもの、銀色に枯れたものなど、紅葉の変化が雅やかな趣で描かれた作品です。
葛はまわり木々をつたで覆ってしまうほどの生命力があるそうで、水指の取っ手や蓋の緑が作品全体をひきしめています。
今回お買取した宮川香雲の細水指の底部裏に香雲の陶印と、共箱にも箱書き落款が確認でき、落款付の共布も付随しており、他の茶道具とあわせて高価買取り致しました。
いわの美術では京焼作品の買取をしています。 茶の湯で使う茶碗を焼き続ける楽焼を除き、京都で焼かれるすべてのやきものが京焼とよばれます。
京焼は、江戸時代初期に京都東山山麓で始まりまったとされ、一見して鮮やかで優美な絵付などは、御所や貴族好みの華やかで洗練された文化によって生まれました。
京焼にはあらゆる技法があり、それが逆に特徴がないともとれますが、作家ごとに個性が強いのが京焼ともいえます。
京焼伝統の色として、仁清の色絵、頴川の染付や赤絵など多彩で、色絵陶器の古清水から続く雅な趣の器が伝統の造りとなっています。
京焼の著名な作家としては、宮川香山、宮川香斎の他、三浦竹泉、久世久宝、清水六兵衛、永楽善五郎など代々襲名する名門家が多く、作品により1点からでも高価買取りが期待できます。
いわの美術では、上記以外にも数多くの有名京焼作家の買取実績を有しておりますので、ご売却をご検討中の京焼作品がございましたら、是非お問い合わせください。 具体的な買取査定額などに関しましては、メール査定などをご利用いただき、作品のお写真を弊社宛にお送りいただくことにより、ご案内させていただくことが可能となります。
いわの美術では、美術品ややきものの知識と買取経験豊富な専門のスタッフが常籍しており、一点一点適正な買取価格をご案内いたしております。京焼作品の買取なら、買取実績豊富ないわの美術にお任せください。