今回買取りましたお品物は、象牙の彫刻で一本物でございます。
象牙は象の密猟や乱獲で数が減ったため昭和55年にワシントン条約で国際取引の規制が開始され、象牙の売買には国際希少性動植物種登録票が必要になりました。
象牙は、適度に吸水性があり、手になじみやすく、材質が硬すぎず柔らかすぎず、加工性も優れており、高級感もあるので彫刻や印鑑などの素材として人気があります。
ちなみに、ワシントン条約締結までは日本が一番の輸入大国でした。
象牙には本物の象牙の他に、牛乳で作られた象牙と同じ質感を持つ安価なものやマンモス牙なども出回っております。
本物の象牙は、中が空洞になっているのが特徴で、根元の部分まで詰まっていますのは練物やプラスチックなどの偽物です。
また表面に縞目があるどうかで見分けます。この縞目は木年輪のようなもので本物は不揃いで、偽物は均一的で無機質です。
象牙の特徴として、時間の経過とともに美しい飴色に変化していきます。一本物の象牙で長くて重いものは高価買取も期待できます。
印材としての象牙は表面の縞目が多く入っているものより、印鑑の先端に近づくにつれ縞目が中心に位置するほど貴重です。
象牙には今回買取した一本物の彫刻のほかにも、彫刻のない一本物の象牙・印鑑・美術品・楽器部品などもあります。
象牙は直射日光や乾燥に弱いく保管が難しいので、ひび割れたりして価値が下がる前に
ご相談することをおススメいたします。
いわの美術では象牙の買取に力を入れておりますので、お電話・メールにてお気軽にご相談ください。