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作家紹介

室瀬和美 むろせ かずみ

肩書きなど 人間国宝、日本工芸会理事、日本文化財漆協会常任理事、漆工史学会理事、日本伝統工芸展特待鑑査委員、永青文庫評議委員
 紹介文 東京都で生まれた漆芸家です。
蒔絵で人間国宝に認定されている作家です。
漆芸家の家庭に生まれ、幼い頃から漆器とともに育ってきた室瀬は、東京芸術大学で学びます。
何層にも金と漆を重ね、研ぎあげる「研出蒔絵」という技法を得意としており、研ぎの工程で図柄を立体的に見せるようにする技術を持っています。
昔の蒔絵は平面的な仕上がりが多かったが、この技法によって現代蒔絵に革新をもたらしました。
目白で漆芸文化財研究所を開設し、歴史的価値のある漆器類(文化財)の修復にあたります。
当時は漆器を修復する専門家がおらず、数人の作家で修復にあたっていました。
現在では、文化財の保存修復という仕事を知ってもらい、やりたいと思う人物を育てることにも力を注いでいます。
また、企業とのコラボレーションも積極的に展開し、ノキア(フィンランド)の高級携帯電話ブランド「ヴァーチュ」の装飾を担当しました。
略歴

1950年 東京都で生まれる
1970年 東京藝術大学美術学部工芸科に入学する
1973年 安宅賞を受賞する
1974年 東京藝術大学美術学部工芸科を卒業する
1975年 第22回日本伝統工芸展で初入選となる
1976年 東京藝術大学大学院美術研究科漆芸専攻を

      修了する
1980年 東京国立博物館の執行品保存修復に

      従事する
1984年 池袋・西武百貨店で初個展を開催する
1985年 第32回日本伝統工芸展で奨励賞を

      受賞する
1989年 日本橋・三越本店で第2回の個展を開催する
1991年 目白に漆芸文化財研究所を開設する
1996年 三嶋大社蔵国宝「梅蒔絵手箱」を

      模造制作する
      ドレスデン民族博物館で漆工品の

      修復に従事する
1999年 ミュンヘンの漆芸修復国際会議で講演する
2000年 日本橋・三越本店で第3回の個展を開催する
      金刀比羅宮本殿拝殿格天井の

      「桜樹木地蒔絵」を制作する
      第47回日本伝統工芸展で東京都知事賞を

      受賞する
2004年 銀座・和光本店で第4回個展を開催する
2008年 人間国宝に認定される
      紫綬褒章を受章する

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