今回、いわの美術がお買取したお品物はドイツの名窯マイセンのカップ&ソーサー アーモンドの木です。
マイセンの代表作であるアラビアンナイトのデザイナーであるハインツ・ヴェルナーによって生み出された絵付けパターンで、日本画のような構図が特徴です。
ハインツ・ヴェルナーは日本の絵画にも造詣が深い親日家として知られ、現代マイセンの5人組の1人として活躍し、艶やかに描かれた女性、表情豊かな動物の描写などが多くの人々を魅了し続けています。
今回お買取したお品物の絵付けパターンの主役でもあるアーモンドの木は、輪郭をはっきりと描かずに表現しており、まるで桜のようにも見える美しさを携えており、アーモンドはバラ科サクラ属の落葉樹林で、4月にはモモのような花をつける事から、ハインツ・ヴェルナーが桜に似せて描いたのかもしれません。
今回、お買取したマイセンのカップ&ソーサー アーモンドの木は赤い外箱付で、シミや汚れなどのないとても綺麗な状態でお譲り頂きました。
マイセンは中古市場でも高い人気を誇っており、今回のように美品であれば高価買取も期待でき、プラスの評価ポイントは処分してしまう事が多い外箱がご一緒だった事でした。
いわの美術では年間に多くの買取実績を誇り、マイセンもそういったお品物の一つです。
マイセンは世界的にコレクターも多く、新品で購入するにも簡単に購入できる金額ではない事、すでに廃盤になっているものがある事などが中古市場で注目される理由です。
特に人気のパターンはブルーオニオン、インドの華、柿右衛門などがあり、これらに共通する事は東洋趣味(シノワズリ)という事です。
これは初期のマイセンが中国の五彩磁器や日本の伊万里焼の影響を受けている事や、当時のヨーロッパの流行が東洋趣味であった事が大きく関係していました。
その後、ウィーンから招かれた絵付師ヨハン・グレゴリウス・ヘロルトによってヨーロッパを代表する芸術様式のロココ調が取り入れられるようになり、マイセンではロココ調の作風が主流になりました。
マイセンの作品は双剣のマークと呼ばれるコバルトの絵付けで2本の剣が交差しているデザインのバックスタンプが使われています。
これは贋作防止の措置として1723年から用いられているもので、年代によって剣の傾きなどが違っていますが、今日まで使われ続けているバックスタンプです。
ご自宅にある洋食器の中に双剣のマークがございましたらマイセンの可能性が高く、高価買取となるお品物かもしれませんので、お気軽にいわの美術までご相談下さい。
お問合せの際はマイセンのどのような作品なのか、絵付けパターンの特徴、形、汚れや傷の有無、外箱の有無、数量など分かる範囲で構いませんので詳細をお伝え頂けますと査定がスムーズに進みます。
その他、マイセンの買取でご不明な点がございましたら、お電話、メールにてお問合せ下さい。