今回、いわの美術がお買取したお品物は昭五式編上靴です。
「編上靴」は「あみあげぐつ」と読みますが、旧日本軍の軍靴の場合「へんじょうか」と読みます。
昭五式とは、昭和5年4月に勅令74号に基づいて採用された昭五式軍衣の様式の事で、兵士たちに配られ、歩兵や工兵など徒歩者用の昭五式編上靴には靴底の補強と滑り止めのため靴底には35〜44本の鋲が打ってあるという特徴があります。
一方で無鋲の昭五式編上靴は戦車隊、重砲兵隊(輓馬編成のものは除く)、自動車部隊、鉄道隊、飛行隊、船舶工兵などに支給されたものとなっています。
昭五式編上靴は牛革が使われていましたが、戦争末期になると豚革、鮫革などの代用品が使われており、鋲の打ってあった靴底も麻引きのゴム底になり、靴紐を通すハトメも左右5個ずつ合計10個だったのに対し、左右3個ずつの6個に減り、あちこちが補強だらけのお写真の形とは似ても似つかぬものとなってしまいました。
お買取した昭五式編上靴は無鋲のもので当時製作されたものではなく、レプリカになります。
当時のものはつま先がもっとシュっとした形になっており、このような状態で見つかる事はほとんどなく、仮にこのような状態で見つかった場合は、歴史資料館などに収蔵される事となるでしょう。
また、かかと部分のステッチ部分に穴が開いていますが、これは木型に固定するための釘穴でハンドメイドの証でもあり、レプリカであってもハンドメイドで造られています。
いわの美術では軍物の買取を行っております。
買取る事ができる軍物とは、軍服、軍刀、襟章などの装備品から、写真、手記、手紙などの資料まで、いわの美術では幅広く取り扱っています。
軍物はコレクターがいる事はもちろん、歴史的資料の他にも映画やドラマの衣装の参考にされたりと重宝されているお品物です。
「こんなにボロボロでも大丈夫？」「おじいちゃんの遺品を整理していたら出てきた」など処分をお考えの軍物がございましたら、お気軽にいわの美術までお電話、メールにてお問合せ下さい。
特に上階級の人間の軍物や美品の軍物は高価買取が期待できます。
