今回お買取させていただきましたのは、 Lomonosov(ロモノーソフ)のティーポットです。
ロモノーソフは、古都サンクトペテルブルグに、ロシア皇帝専属の陶磁器ブランドとして1744年に開窯された歴史あるロシア最古の名磁器窯です。
「ロシア皇帝専属磁器工場」として設立されたロモノーソフは、ソビエト時代もロモノーソフの名称で、優れた陶磁器を生産し続けていました。現在は、Imperial Porcelain(インペリアルポーセリン)の名を掲げて、陶磁器ブランドとして屈指の伝統を誇りに生産を続けています。
ロモノーソフは、ヨーロッパの他のメーカーとは異なり、海外工場に委託することもなく、ロシアの自社工場で徹底した管理のもと、もの作りを続けているこだわりのブランドとして知られています。
今回お買取したロモノーソフのティーポットは、定番の「コバルトネットシリーズ」のものです。
コバルトネットは、女帝エカテリーナ2世に献上されたディナーセットに着想を得て制作され、以来半世紀以上にわたりロモノーソフ磁器工場の代表的なパターンとして生産されています。このコバルトネットのユニークで上品なスタイルは、1958年のブリュッセル万国博覧会にて金賞を受賞しており、世界でも高く評価されています。
お買取のロモノーソフのコバルトネットは22金が使用され、金彩は職人がひとつひとつ金のスタンプで装飾を施すという手の込んだお品物で、持ち手と注ぎ口部分にも金の装飾が施されています。買取査定時には経年劣化による擦れなどがみられましたが、総じて好評価にてお買取させていただきました。
ロモノーソフは、華やかなロシア文化を築き上げたロマノフ王朝時代に、愛陶家であったエリザベータ庇護のもとロシア皇帝専属磁器工場として設立されました。ロモノーソフは、ロシア皇室御用達として腕を振るったサンクトペテルブルグの高級食器メーカーとして知られますが、現在は、先ほども記したように「インペリアルポーセリン」という名称で、高級感を強く打ち出した商品展開をしています。
ロシア屈指の芸術家達が絵筆をとり、自らデザインし、絵付けするその陶器はまさに芸術作品と呼ばれています。
今回お買取したロモノーソフのティーポットのバックスタンプには「MADE IN USSR」とあることから、U.S.S.R.=Union of Soviet Socialist Republics 、すなわちソビエト連邦時代の稀少なお品でした。 ロモノーソフのバックスタンプは、その歴史とともにUSSRであったり、RUSSIAであったり、ロモノーソフのマークが入っていたり、現在流通のものにはメーカー名のImperial Porcelainと入っていたりと、時代によっても異なり、買取評価もお品物の状態などとあわせて、それぞれ異なります。
ご売却をお考えのロモノーソフのお品がございましたら、お品物の全体と、バックスタンプなどの写真をお撮りいただき、オンラインメール査定にて弊社宛お送りいただけますと、具体的な買取査定額をご案内しやすくなります。
稀少なソビエト時代のロモノーソフなど、高価買取致しておりますので、ご売却・ご処分をお考えのお品がございましたら、是非いわの美術までご連絡ください。