駒井哲郎の銅版画買取りました
絵画の買取実績が豊富ないわの美術では、銅版画のパイオニアとも呼ばれている駒井哲郎の作品をお買取り致しました。
駒井哲郎は、1920年に東京で生まれ、慶応義塾幼稚舎と慶応義塾普通部を卒業という高学歴を持ち、版画家を目指すべく東京美術大学の油画科に入学しました。
駒井哲郎が版画家を目指すようになったのは、子供の頃に日本エッチング研究所を主宰していた西田武雄が発行した「エッチング」という雑誌に載っているジャン=フランソワ・ミレーの版画を見た事がきっかけで、15歳になると西田武雄の元に週一で通い、エッチングの技法を習得しました。
その後18歳で東京美術大学に入学して絵画の技術や基礎を学び、卒業後は日本版画協会展や春陽会第27回展など様々な展覧会に作品を出品し賞を受賞、33歳では資生堂画廊で初めての個展を開催します。
43歳では東京芸術の大学講師、51歳では助教授、52歳では教授に就任しこれからの活躍が期待されましたが、56歳という若さで舌癌の為この世を去りました。
現在でも舌癌の原因というのはわかっていませんが、当時銅版画を腐食する際に使われていた硝酸が原因という説もあり、駒井哲郎は銅版画に自らの命まで捧げた素晴らしい画家として評価の高い作家さんです。
高価買取可能な銅版画
長谷川潔、ハンス・ベルメール、山本容子
山本六三、グラハム・クラーク、ルイ・イカール
ベルナール・ビュッフェ、フィリップ・モーリッツ
浜田知明、浜口陽三、マックス・クリンガーなど
駒井哲郎の銅版画について
今回お買取りした駒井哲郎の作品は、目に見えない自分の内面や幻想・夢などを描いた銅版画で、どこか引き込まれそうな作風となっています。
一般的な銅版画の製作では、下絵を銅版に合わせペンなどでなぞってしるしを付け、しるしで付けられた線を元に彫っていくのですが、駒井哲郎は下書きをほとんどしません。
駒井哲郎の頭の中には版画の完成イメージが作られていて、そのイメージにそって銅版にデザインを掘っていくという常人では考えられないような難しいやり方で作品を作り上げるところがまさに天才と言えます。
15歳から56歳で亡くなるまで銅版画を作り続けてきた駒井哲郎の作品は、中古市場でも人気が高く、評価の高い作家さんとなっています。
いわの美術では、人生を銅版画に捧げた駒井哲郎以外でも、現代作家の山本容子や、カラーメゾチント技法の開拓者でもある浜口陽三など様々な作品をお買取りしております。
お品物の作家名や作品のタイトルがわからない場合は、メールやLINEでお品物全体・サイン部分のアップ画像など頂けますと、詳しい査定が可能となります。
また、お品数やお品物のご内容によっては出張でお伺いする事も可能ですので、絵画の売却をご希望でしたら、一度いわの美術までお気軽にお問い合わせ下さい。