今回いわの美術が買取りさせていただいたのは名嘉睦稔の中空舞という木版画です。
名嘉睦稔は1953年に沖縄伊是名島に生まれて絵画やデザインの仕事を経て版画に出会いました。
名嘉睦稔は小さい頃から絵を描くのがとても好きだったそうで、初めての木版画の作成で作り始めた瞬間「僕は版画を一生やり続ける事になるだろう」と直感したそうです。
彼の版画作品の特徴は裏手彩色という技法で、その製作の仕方はまず作品を製作する前に版木に向かって祈りを捧げます。
その後下絵に入るのですが、名嘉睦稔は墨で下絵とは思えない程度のあたりをつけます。
それから最初に祈った時に出てきたイメージを一気に版画に彫り込んでいき、彫りが終わったら和紙の墨色を摺り、最後に裏返した紙に色彩を施して完成になります。
名嘉睦稔の作品は一気に掘り上げ、着色を行うためとてもダイナミックかつ繊細な作品が数多く存在し、その作品の1つ1つは大自然で育った彼にしか書けない大自然での生き物の魂の声などが優しく、時に強く訴えかけるような作品で現代人が忘れかけていた自然の力を伝えてくれているのかもしれません。
いわの美術では名嘉睦稔の他にも有名な作家の木版画なども買取り行なっております。
昔、浮世絵版画が衰退してしまった時に新版画を確立した人物としても名が高い川瀬巴水や浮世絵木版画で高度な技術を持ち合わせていた牧野宗則などの作品も高価買取りを行なっています。作品の状態や作家さんなどにもよりますがお手元に木版画などございましたら是非一度いわの美術までお問い合わせください。