写真のお品は、先日お買取した象牙の置物です。
存在感のある象牙の置物は、風格のある高級品として古来、中国を中心として親しまれてきました。
お買取した象牙の置物は、松山の銘のある農夫の老人像です。
一つの材料から彫られ、細部に至るまで実に丁寧に彫られた作品で、老人の生き生きとした表情や、着物の紋や籠など綿密に彫刻が施されています。白い肌などには象牙の細かな目が綺麗にみえる良品で、着物の彩色部分とのコントラストも美しい作品です。重量は1005g程ありました。
買取査定では、象牙部分に若干の損傷はみられたものの、銘付の台座とともに高価買取致しました。
象牙の美術工芸品としての歴史は非常に古く、3万年ほど前と考えられており、旧約聖書や仏典の中にも象牙細工などの記述が残されているなど、はるか昔より象牙は、人々を魅了し続けてきました。
日本へは奈良時代あたりに中国より伝来したとされています。象牙細工の始まりは江戸時代に大坂の彫師 吉村周山が中国製の象牙細工を摸製したのが始まりといわれており、主に根付の象牙彫が行われていたと伝えられています。
現在は、ワシントン条約により象牙の輸入は禁止されており、条約が結ばれる前に取引されていた象牙のみで市場が成り立っています。制限された市場性ということもあり、年々象牙の置物などは高値で取り引きされる傾向にあります。
いわの美術の象牙の置物の買取評価では、彫刻の精密さや、モチーフ、象牙の品質ほか、重量もあわせて買取査定を行っています。象牙に似せたプラスチックの置物のお買取はお断りしておりますが、象牙であるか、鹿などの他の動物の骨であるか判断が難しい場合は、ご遠慮なくいわの美術までご相談ください。買取査定は無料で行っており、オンライン無料買取査定フォームをご利用いただき、象牙の置物のお写真を頂ければ、買取経験豊富な専門のスタッフより買取評価につき、ご連絡致します。