今回、いわの美術がお買取したお品物は、宗星石の掛軸「雪景山水図」です。
雪景色を描いた作品で、雪が一晩で沢山降り積もった描写が見事に描かれている作品で、新雪の柔らかさを感じる事のできる描写も実に見事でした。
宗星石は、下村観山が「彼が画を業としたのであれば、玄人はさぞ難儀するであろう」と語っているほど画の才能に恵まれており、中国に渡航した事のある経験から、中国の風景を描いた山水画を多く残しています。
作品にはシミが数か所浮き出ており、軸には変色やヒビは見られましたが、象牙を使用しており、共箱には「真筆保障」の文字が書かれたものが貼られていました。
箱も破損個所がございましたが、貴重な宗星石の掛軸という事で、買取を行いました。
宗星石は、明治から大正時代を生きた華族で、宗氏第34代にあたる宗重望の雅号で、別号に白雲山樵、小雲山房主人、疎雨亭などがございます。
ちなみに父親は対馬藩の最後の藩主・宗義達です。
東京南画会に所属し、中央南宗画会会長をつとめた経験があるほど、南画に優れた才能を見せていましたが、本業は貴族院議員で、日清戦争では対馬義勇団を組織しています。
宗星石が得意としたのは山水画で、中国の山々から日本の山々まで多くの作品を残しています。
いわの美術では、宗星石の作品の買取を強化しておりますので、飾る予定の無い宗星石の作品をお持ちでしたら、掛軸、短冊など、どんなものでも、まずはいわの美術までご相談下さい。
いわの美術では、年間に多くの掛軸の買取を行っております。
掛軸の買取では、肉筆のもの、版画の技法などを使った印刷のものによって評価が変わってきます。
肉筆で、有名作家の作品で、シミ、汚れ、色褪せ、色焼け、破れなどがなければ高価買取が期待でき、共箱と呼ばれる木箱は査定額に大きく影響を与えるものですので、ご一緒にしておく事で買取額アップとなります。
ただし、古い時代に活躍した作家の場合、ボロボロで共箱がなくても高価買取となる場合もございますので、ごみとして処分する前にいわの美術までご相談下さい。
また、1点ではお値段が付けられない掛軸でも、いわの美術であれば複数まとめて評価して買取る事ができます。
一度に大量の掛軸のご売却であれば、出張買取も行っておりますので、お気軽にお電話、メールにてご相談下さい。