お写真のお品物は舞子焼の銘々皿で東陶軒の印が押されていたものです。
銘々皿は料理や菓子などを1人1人に取り分けるのに使用する小さな皿で、茶道では菓子を乗せるのに使われています。
舞子焼は寛政2年頃に衣笠惣兵衛が舞子の浜で売った事から名付けられ、その子が跡を継ぎましたが、廃業してしまいます。
その後、天保元年に高田槌之助が窯を再興しましたが、明治大正期に途絶えてしまいました。
こうして衰退を繰り返し、現在では陶芸家・南汎(みなみばん)によって神戸焼と改称され作陶が続けられました。
お買取りした舞子焼の銘々皿は外箱はございませんでしたが、時代を感じる良いお品物としてお買取りをさせていただきました。
今回、お買取りした舞子焼には「まいこ」「東陶軒」と記されていました。
舞子焼には「まいこ」「舞子」「和風軒」「東陶軒」他に「方円」「市平」「宗平」の印や菊水文の印があります。
そして、何よりの特徴は木灰釉を用い鉄分の染みが各所に出た釉地にイッチンで海浜風景を描いたものや人物、植物などの形を真似て作られており、今回お買取りした舞子焼のように歌が記されているものがございます。
寛政2年から何度か数々の人の手によって復興を遂げてきた舞子焼。古い時代の舞子焼は高価買取いたします!
今回は舞子焼の銘々皿でしたが、陶器以外の漆や木製の銘々皿も買取を行っております。
ほとんどの物が5枚で1組となっており、同じ図柄のものもあれば、全て違う図柄になっているものまで様々です。
外箱といって銘々皿をおさめる箱がありますと銘々皿という事がわかりますが、食器棚にそのまま入っていると銘々皿だと気づかない場合もございます。
ひょっとして銘々皿かも?と思うお品物がございましたら、いわの美術までご相談ください。