トム・エルタンは現代のデンマークにおけるパイプ界のリーダー的な存在で、トムの作るパイプは世界各国の人々に愛されています。
10代の頃からアンネ・ユリエの工房でパイプの下処理や修理に携わりながらパイプの製作技術を学び、今はなき名店パイプ・ダンにてパイプの修理や製作の仕事に就きました。
アンネ・ユリエ工房やパイプ・ダンで学んできた基礎や技術、経験を生かして独立を果たしたトムは、軽くて使いやすいパイプを数多く制作します。
また、サンドブラストと呼ばれる硬い木目を浮き立たせる技法の中にツルツルとしたスムース部分を作ったりするトムの独特なこだわりも垣間見え、1本1本に全職人魂をふきこんだ作品は、多くのパイプ愛好家から人気を集めています。
そして、素晴らしい技術力と丁寧な仕事ぶりが評価され、2004年には「傑出したヨーロッパのパイプ作家」を受賞するなど中古市場でも注目を集めているパイプ作家です。
今回お買取りしたパイプについて
今回お買取りしたお品物は、ベント型でブライヤーの木目が綺麗に出たパイプです。
お父様がパイプをコレクションしていたそうですが、亡くなって遺品整理をした時にコレクション棚やダンボールから大量にパイプが出てきて、あまりの多さにびっくりされたそうです。
こんなに多くパイプを残しているとは思わなかったそうで、処分に困ってしまい弊社までお問い合わせを頂きました。
今回お買取りしたパイプは何度か使用されていた物で吸口部分に歯で噛んだ跡や、火皿の内側に炭が付着しているのが見えます。
少しの使用感は見られましたが、有名なトム・エルタムのパイプでしたので他のパイプと一緒に高評価にてお買取り致しました。
パイプに限らずどんなお品物でも未使用品や未開封の物であれば使用されていたお品物よりも評価は高くなりますが、使用されていた物でも有名作家のお品物ですと高評価が見込めます。
パイプの買取について
パイプの買取では、上記でお話ししたように使用されていた物でもお買取りは可能です。
しかし、未使用品や使用感が少ないお品物の方が高評価となる確率は高いので、ご売却の前には綺麗に手入れする事をオススメ致します。
パイプのお手入れ方法
1:吸い終わったら灰を捨てる
これを聞いた方は「普通じゃない?」と思うかもしれませんがその普通がとても重要なんです。
灰を出す際に火皿の中に灰が残っていると時間の経過とともに固まってしまい、取りにくくなってしまいます。
そうなると力をこめてかき出すようになり、その際に火皿の内側を傷つけたり、風味を出すカーボン層を取ってしまいますので、吸い終わったら放置はせず必ず全ての灰を出してから仕舞いましょう。
2:ダボの接続部分の拭き取り
ダボとは、吸口とパイプをつける接続部分の事を指します。
ここには、灰などの汚れが溜まりますので一週間に1回は吸口を外して掃除しましょう。
※吸口とパイプは完全に熱が冷めてから外さないと熱で木が膨張して弱まっているためひび割れなどの原因になりますので気を付けましょう。(軽く挿し込むだけのテーパープッシュや金属でタボが補強されているアーミープッシュは熱いうちに吸口を外しても問題ありません)
3:モールクリーナーで掃除
吸口とパイプを外したらそれぞれの穴からモールを入れて中の汚れを取りましょう。
モールでの掃除は週一回、最低でも一ヶ月に1回は行い、それ以外にはパイプを熱した際の水蒸気などから発生するヤニ汁(ジュース)や汚れが気になるようであれば短い期間での掃除が必要です。
最初のうちは面倒に感じますが、慣れてしまえば苦には感じません。
この手入れをするとしないでは、パイプの寿命や売却する際の評価も変わってきますので、今売らないパイプでも日頃の手入れをオススメしております。
買取可能なパイプ作家
アンネ・ユリエ、イエス・コーノウィッチ
ヨーン・ミッケ、ラルス・イヴァルソン
ダンヒル、樋口純一郎、有田静生、徳富博之
早船雅人、佐藤純雄、柘製作所
アン・イヴァルソンなど
パイプの買取について
いわの美術では、トム・エルタンの作品以外にも様々な作家のパイプをお買取りしております。
パイプの買取で重要なのは上記でもご説明した状態と作家・工房です。
作家や工房に関しては、買われた時に付いてきた箱やパイプに記載がございますのでそちらを確認してお伝え頂けますと査定がスムーズに行えます。
また、ご両親の遺品で作家や工房がわからない場合はお品物全体と刻印部分のお写真を頂ければ査定が行えるメール査定・ライン査定がございますのでそちらをご利用下さい。
ご自身が大切にしていた物や、ご両親が使われていた物、知人から頂いた物など処分にこまっているパイプがございましたら是非いわの美術までお問い合わせ下さい。
いわの美術では、パイプ以外にも茶道具や着物、絵画、掛軸、置物、ガラス製品、剥製、日本刀、勲章など様々なお品物をお買取りしております。
お引越し、蔵や家の解体、事務所移転、お店の閉店などで処分にお困りのお品物がございましたら是非一度いわの美術までご相談ください。